ブログのCTAは記事の質も問われるという話
PV数を増やしたい。読者を増やしたい。広告収入を増やしたい。
いずれも、自分の力だけではどうにもならず、ブログに訪れてくれたユーザーに動いてもらう必要があります。そこを上手に導くのが、CTA(コールトゥアクション)です。
でも、ことブログに限って言えば、どんなにCTAに力を入れても記事がつまらなければなんの意味もないかもしれません。というわけで、今日はCTAのお話です。
ユーザーに次の行動を促す「CTA」とは
CTAとは Call To Action の略で、日本語にすると「行動喚起」。サイトに訪れてくれたユーザーを導く役割を持っています。
たとえば、WordPress Theme Gush2 トップページのファーストビューをご覧ください。
「Download Now!!」というボタンがありますね。これがCTAです。
今のところダウンロードページに飛ぶ方は全体の49%ですが、名前やメールアドレスを入力する必要があったり、ボタンが小さくてわかりづらいものだったら、この数字はもっと小さくなるでしょう。
数字を大きくするには、このボタンを緑から才レンジにしてみたり、配置を変えてみたり、前後のテキストを変えてみたり立体感を出してみたり、なんてことをテストして改良する必要があります。
これを、「CTA最適化」といいます。
ブログにおけるCTA
ブログの命は記事であり、その記事を読んでもらうことがメインですから、そこから考えていくと、CTAを配置すると最も効果の高い場所は記事を読み終わったあとの部分ということになります。
- まずは記事を読んでもらう
- 記事を読み終わったあとの行動を促す
『記事なんざ読まれなくてもかまわん!とにかく○○○をしてくれ!』というなら、ファーストビューに置いたほうがいいかもしれませんね。
でも、実は記事を読んでから行動してもらうほうがカンタンなのです。それはなぜなのか、ちょっと考えてみましょう。
ユーザー(の感情)を揺り動かすブログ記事
ブログに訪れてくれるのはリピーターだけではありません。SNSでいつも接している仲間だけでもありません。必ず新規ユーザーがいます。とくにブログ立ち上げ直後は、自分を除けば100%近くが新しいお客さま。
ということは、運営者がどういう人物なのか、ブログにどんな情報を書いているのか、すべて中身を読んでもらってはじめてわかることですよね。
ここで、「このブログは役立つな!面白いな!」と思ってくれれば、あとは記事下に関連記事やランキングを並べておくと自然とPV数は上がります。
RSSボタンを置けば登録してくれるかもしれませんし、シェアボタンを置けば紹介してくれるかもしれません。記事に関連するおすすめ商品があれば購入してくれるかもしれません。
はてブで人気エントリーに入って大量のひとが押し寄せてくるときなんか、誰もブログ自体に興味を持っていません。その記事だけ(あるいはタイトルだけ)に惹かれてやってきます。
そんなときにファーストビューに人気記事を並べておいたって、記事本文にたどりつくジャマをするだけ。もしそこの表示が遅くてカクカクしていようもんなら、記事を読む前に離脱するひとが増えるだけです。
一見さんに記事を読んでもらって、みごと感情を揺り動かすことができれば、そこではじめてCTAの効果が最大限発揮されます。
つまりは、あなたのファンになってもらいましょう!ということですね。そうすれば、次の行動に移ってもらうのがカンタンになるというわけです。
効果的なCTAの作り方
ブロガーの欲望はつきないもので、PV数は上がってほしい、シェアもしてほしい、広告だってクリックしてほしい、と誰もが思うところです。
でも、いくら記事下の反応率が高いからといって、これを全部詰め込んでしまうと全体がボケて逆効果。
たとえば、PV数を上げるために関連記事を表示するとき、そのうえに広告が置いてあればどうなるでしょうか。関連記事を読む前に魅力的な広告があれば、ブログから離脱しますよね。
全ユーザーが必ず広告を踏むわけではありませんが、関連記事が本文から離れるほど、間に余計な情報があるほどPV数は下がります。
記事のすぐ下に配置するのと、広告やシェアボタンの下に配置するのでどう変わるのか、ぜひともお試しいただきたいところです。
ブロガー目線とユーザー目線は違う
ここら辺は何度もテストを繰り返すべき部分で、その理由は僕らブロガーと記事を読むユーザーの目線が違ってくるからです。
誤字脱字のないように、記事を書き終わったあと一字一句慎重に校正するかもしれませんが、実際には本文に入る前に離脱していたり、だーっとスクロールして流し読みしていたり。このエントリーにもここまでで1つ誤字があるのですが、気づかなかったでしょう?
よくあるのは、余白に対する認識の差です。先日のエントリーでも書いたように、サイドバーの余白がもったいないと思うのはブロガー目線で、本当は余白がないほどユーザーにストレスを与えているだけかもしれません。
参考サイドバーの追尾は効果があるの?みんなは何を置いているのか調べてみた
このため、記事下をどのように作りこむか、テストして数字を見ながら調整していくことになるのです。
このブログのように、「広告→シェアボタン→関連記事」という順番にするなら、広告に興味がなければシェアボタン、シェアボタンに興味がなければ関連記事と動いてほしいところですが、実際にそう都合よく動いてくれたらこんなに楽なことはありません。
ユーザーは1日にたくさんの情報を取り入れるわけですから、そこまでじっくりと見てくれるほうが珍しいですよね。『あれもあります!これもあります!ついでにこちらも!』なんていうのは、単に運営者の都合ということを忘れないようにしたいものです。
複数配置するならアクセントを入れる
とは言っても、どれかひとつに絞るのは勇気がいることでなかなかできません。それに、全ユーザーがまったく同じ行動をするとは限りません。
そこで、いろいろな要素を複数配置するのであれば、背景色を変えたり、フォントを変えたり、動画像をつけたり、というアクセントが必要になってきます。
たくさん並べてあるけど、注目してほしい部分を目立たせるわけです。
参考ブログで反応率が一番高いのは記事直下!みんなのデザインを見てみよう
忘れてはならないのが、閲覧環境です。ユーザー目線をもとに、PCとスマホでCTAを変えてみましょう。
本当に難しいですが、試行錯誤の結果が数字となってあらわれるのでやりがいのある部分とも言えます。
苦労を重ねて思いどおりの数字が出てきたら、やっぱり嬉しいですよね。
CTAに注力するあまり、記事本文がおろそかになっては本末転倒ですが…
記事がつまらないとCTA到達前に離脱する
先ほど「記事を読んでファンになってもらう」という話をしましたが、言い換えれば「記事が面白くなければそこで終了」ということです。
もっと言うと、「CTAのために記事がある」ということです。
全体のイメージはこう。
- タイトルで惹きつけて導入部分を読んでもらう
- 導入部分から本文を読んでもらう
- 記事を読んでファンになってもらう
- CTAで次の行動を促す
関連記事がすぐ下に表示されていても、本文を読んでつまらないと感じたら誰もほかの記事を読もうとは思いません。シェアしようなんて考える前に「戻る」ボタンを押すでしょう。
記事下のCTAにたどりつくまでにいくつもの壁がある。ということは、ファーストビューにCTAを置けばよいのでしょうか。
先ほどの話と重複しますが、よほど強力な魅力がなければそうカンタンにはいきません。ヘッダーに設置する広告はクリック率が低く、対して記事下に置いた広告はクリック率が高いことからもそれがわかります。
ブログの目的・目標は何だろう、というのを改めて考えなきゃなりませんね。僕もCTAを改善するために、試行錯誤してこっそり奮闘中です。
まとめ
今日の話は「記事の質が大切」がメインテーマですが、それより伝えたいのは「何でもかんでも適当に置かない!」だったりします。
いろいろ試してみてうまくいかなかったときは、新たな要素を加えるのではなく、既にあるものを削ってみると良いかもしれません。
どれが100%正しいというわけじゃないので、一緒にがんばっていきましょー。
それでは、また。